高級アンプと大型スピーカーで自宅で味合う 安らぎの音空間のプチ贅沢

今から50年くらい前の1970年前後のオーディオブームをご存知でしょうか?

又はちょっとマニアックなオーディオ機器メーカーの アカイ、アイワ、サンスイ、トリオ、ラックス、オンキョー 、デノン など、懐かしいと思う人は還暦前後の年代ではないでしょうか。

また、なんか一度くらいは聞いた事があるような無い様なという人は40代くらいで、30代となるとみな知らないメーカーばかりではないでしょうか?

私は50歳を過ぎていて、当時の華やかなオーディオフェアに毎年のように足を運び、あこがれのセパレートオーディオの各ブースで列に並びながら新作機種の音を目を閉じて聴いたものでした。

その中でも私はスピーカーの老舗メーカーであるダイヤトーン(三菱電機)のブースには位の一番で並んで何回も同じ説明を受けながら同じ音を聴いたものでした。

当時のスピーカーコーンの最先端をいっていたハニカムコーンという素材にあこがれていましたが、ペアで80万円もする DS10000KLAVIERや110万円もするDS5000などは、あこがれのダイヤトーンスピーカーで終わってしまいました。

その当時の収入でやっと買えたのは、DS77HRという12万円くらいの機種でしたが、それでも念願のスピーカーでしたので、自宅で聴く安らぎの音空間は、ささやかなプチ贅沢な時間でした。

リサイクルショップのケイラック

オーディオブームの歴史

それではオーディオブームについて簡単に歴史を振り返ってみたいと思います。

1960年ころ始まったオーディオブームは、真空管アンプが始まりでした。そのころはまだCDが発売される前のレコード全盛期でした。

レコードプレーヤーに針を落として真空管アンプで聴くなんて贅沢なひと時は私も体験できませんでした。やがてトランジスタアンプが登場しましたが、根強い真空管アンプファンの中にはトランジスタアンプには耳を貸さない人も大勢いました。

やがてCDが発売されると、安くて高性能なCDミニコンポなども発売されましたが、それらに満足できないハイエンドオーディオ派はどんどん高級志向に走り出しました。

やがて、パイオニア、トリオ、サンスイが多くのシェアを取る様になり、楽器メーカーのヤマハやシロモノ家電のイメージが強い各メーカーも本腰をいれて参入してきました。

さてそんなオーディオブームも長くは続きませんでした。山水電気は2012年に経営破綻してしまいました。個人的にはサンスイの高級アンプを所有していた私にはショックなニュースでした。

またトリオはケンウッドに変更後日本ビクターと合併して JVCケンウッドとなり、パイオニアはオーディオ機器から撤退後オーディオ部門はオンキョーに身売りしました。

そのオンキョーもその後は最終赤字決算を計上したり苦難の道を歩みました。個人的にはオンキョーの上級モデルのスピーカーはダイヤトーンと共に好きなメーカーでした。

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カーリースハリアー

レコードブームが再び!?

そして微笑ましいニュースが飛び込んできたのは、世界的にレコードを見直す風潮が広がってきたという事です。英国では、2016年度の前年比の53%も増えて320万枚を超えたそうです。アメリカでも10%増の1310万枚を超え、さらに日本では前年比21%増の80万枚と3年連続で増加しているとの事です。

その事だけだオーディオブームの再来とは簡単にいかないとは言えないですが、そんなニュースを聞くだけで何かのきっかけになればと思う次第です。

ただ残念なのはオーディオ各メーカーのやる気の無さが一番気になります。

確かにうちの娘を見ても判りますが、好きな曲がスマホとかにダウンロードできればそれで満足で、パワフルなアンプを使って大きなスピーカーで聴こうなんて、全く考えていません。

そもそも、昔の様にスマホもゲーム機も無かった時代の人々と現代の人々では全く音に対する価値観が違うのです。

でも私はこう思います。

自動車だって若者の車は離れやシェアカーなどで需要はすさまじい右肩下がりな時代には変わらないのに、各メーカーは必死に自動車のすばらしさを現代風にアレンジして消費者に訴えています。

それと比べてオーディオメーカーはどうでしょう?

テレビのCMはおろか、ネット上でも上級のアンプや高級スピーカーで音を楽しむ企画や提案など全く感じられず、昔とは時代が違うから提案しても無理だと言わんばかりにあきらめムードです。

私は経営コンサルタントという仕事柄思うのですが、なぜせっかくの先人が築いてきたブランドをもっと大切にして人々にアピールしないのか、そうすればまだまだ共感してくれる人は日本にたくさんいるはずなのです。

さて冒頭で紹介した私の大切なダイヤトーンのスピーカーのDS-77HRという12万円くらいの機種のスピーカーですが入力部品が壊れてしまい。リサイクルショップの出張買取の業者に依頼し処分しました。

買取価格はともかく、思い入れのあったスピーカーとおさらばするのは、とても寂しかったです。

当時あこがれていたダイヤトーンのDS-10000KLAVIERかDS-5000の美品を探して買おうかと思います。本当はダイヤトーンの最新モデルの機種を新品で買いたかったのですが、数十年前にオーディオ業界から撤退してしまった三菱電機の名ブランドの商品はもう買う事はできません。

最後にオーディオメーカーの奮闘によるオーディオブームの再来を心より期待申し上げます。

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